賃貸物件の入居者トラブルの中で最も多いのは「騒音」に関するものですが、次に多いのは「共有部」に関するものです。そこで今回は、共有部の中でも「駐輪場」のトラブルについてまとめました。実際に起こった事例やトラブルを未然に防ぐ方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
空いている場所であれば自由に自転車を停められるフリースペースは、住人同士のトラブルが起こりやすいポイントの1つです。
駐輪場所が決められているわけではないので、スペース内のどこに置いても問題ないのが前提ではありますが、どの自転車がいつもどのあたりに駐輪されているか、何となく決まっている傾向があります。ですが、何も知らない新しい入居者が駐輪場を利用するようになると、そのルールが一時的に乱れます。
例えば、いつも自分が自転車を停めている場所に他の自転車があると邪魔だと感じる心理が働きます。そして、その邪魔な自転車を他の場所に移動してしまう方もいるのです。移動された自転車を別の方がさらに移動するという行為が繰り返されるうちに、故意に他の自転車を押し倒したり、敷地外に出してしまったりと大きなトラブルに発展することがあります。
戸数や入居者数の割に駐輪場の自転車の台数が明らかに多いという事がありますが、これは、一人で複数台の自転車を所有している場合や、壊れて使えなくなった自転車を処分せず、放置している場合などが考えられます。
いずれも限られたスペースを圧迫するため、自転車の出し入れ時にぶつかってしまうなどの理由から、他の自転車を邪魔だと感じるようになり、結局はスペースの奪い合い同様のトラブルが起こりやすくなります。
フリースペースの駐輪場トラブルを防ぐために、基本的には入居者同士が譲り合って利用する心掛けが必要ですが、オーナーや管理会社が行う対策として次のような方法があります。
駐輪場スペースに指定がある場合でも、自転車のサイズによるトラブルが発生することがあります。上下に分かれている駐輪ラックが設置されている場合、下の段に子ども乗せ用などの大きな自転車があるために、上の段の自転車を降ろすのに時間がかかるなど、特に朝の通勤時などに不便であることからトラブルに発展するケースです。
自転車のサイズによるトラブルを防ぐために、オーナーや管理会社が行う対策として次のような方法があります。
なお、実際にトラブルが発生した場合、上段と下段の入れ替えを行う、空いているラックがあれば指定スペースを変更するなどの対応が必要です。
駐輪スペースの指定の有無に関係なく、駐輪場に私物を放置することによるトラブルもあります。空気入れやスプレー、雑巾など自転車のメンテナンス用品や、自転車とは全く関係ない私物を放置しているケースで、他の利用者からすると「邪魔になる」「見苦しい」などの理由でクレームの原因になります。
私物の放置については、利用者への周知徹底が必須です。入居時の説明だけでなく、駐輪場やエントランスに貼り紙をするなど、継続して周知する必要があります。
駐輪場トラブルを未然に防ぐためには、事前にしっかりルールを決めること、そしてそのルールを入居者に周知することが大切です。また、定期的に駐輪場をチェックする等、ルール違反をしづらい環境作りも意識するようにしましょう。
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