東京都には賃貸管理会社が多数ありますが、会社によって長期的な収益が大きく変わってくるため、どこを選ぶかは非常に重要なポイントといえます。検討する上で注目しておきたいのが、「管理費や入居率がホームページ上に明記されていること」や「賃貸経営の経験が豊富であること」といった点。こちらのページでは、上記の点に注目し、ピックアップした東京都内に所在のある賃貸管理会社を比較していますので、検討時の参考として是非ご活用ください。
こちらの記事では、東京都のなかでも厳選したおすすめ賃貸管理会社をご紹介しています。ここでは「賃貸管理会社 東京」とGoogle検索した際の100位までに掲載された76社を抽出し、さらにその中から「東京都に所在があること」、「管理費と入居率について公式ホームページ上に明記されていること」、そして「創業10年以上であること」といった3つの条件を満たした賃貸管理会社をピックアップしました。
それぞれの会社について、家賃保証の有無やプランについて、管理費、入居率といった点やサポート体制に加えて、口コミ情報についてもまとめていますので、ぜひご確認ください(2023年6月1日時点での調査内容です)。
家賃保証の有無 | 有 | プランの豊富さ | 計6プラン(賃貸管理契約2プラン、家賃保証契約4プラン) |
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管理費 | 一般管理契約プラン 月額330円~ |
入居率 | 98.56%(2025年2月時点) |
引用元:アーバンフォース(FGH)
https://www.u-force.jp/
別の不動産会社から乗り換え、管理手数料が半分になりました!対応も素早く大満足!
引用元:株式会社アーバンフォース
(https://www.u-force.jp)
(前略)丁寧に対応していただき、賃料査定表というわかりやすい資料をもとに適正な賃料相場を知ることができました。相場100%の家賃保証額に魅力を感じて、お任せしています。(後略)
引用元:株式会社アーバンフォース
(https://www.u-force.jp)
所在地 | 東京都千代田区九段北4-1-3 日本ビルディング九段別館 5F |
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電話番号 | 03-3511-2633 |
創業年 | 2007年2月 |
家賃保証の有無 | 有 | プランの豊富さ | 1種類+オプションで3種類のプログラムを用意 |
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管理費 | 月額3,667円 | 入居率 | 99.53%(2023年6月末時点) |
引用元:シイ・アイ・シー
(https://www.cic-pm.co.jp)
今回初めてお世話になりましたが、対応が悪いというクチコミのようなことはなく、繁忙期である3月ですが、契約の際も鍵の受け取りの時もとても丁寧に対応していただきました。また、賃貸マンションの設備に対する疑問も迅速にメールで対応していただきとても助かりました。引き続きお世話になります。
引用元:Googleマップ
(https://goo.gl/maps/ZN3qdwUYHgc46nYX8)
自分の担当者の方はとても対応が早く、真摯にコミュニケーションをして下さっています。
引用元:Googleマップ
(https://goo.gl/maps/uJXWi3mm4f2gab1a6)
所在地 | 東京都渋谷区渋谷1-9-8 朝日生命宮益坂ビル3階 |
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電話番号 | 03-5778-2200 |
創業年 | 1992年4月 |
家賃保証の有無 | 有 | プランの豊富さ | 計2プラン |
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管理費 | 4,400円~ 賃料総額4.4% |
入居率 | 98%(2023年6月調査) |
引用元:明光トレーディング
(https://meiko-trading-owner.com)
所在地 | 東京都渋谷区恵比寿4-17-3 カゲオカビルディング3F |
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電話番号 | 03-5843-2810 |
創業年 | 1990年7月 |
家賃保証の有無 | 有 | プランの豊富さ | 賃貸管理2プラン、サブリース3プラン |
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管理費 | 賃貸管理プランで管理手数料1%〜(※地域限定) | 入居率 | 平均98%以上(賃貸管理プラン、東京23区内/2019年1月~12月) |
引用元:明日ホーム
(https://www.ashitahome.com)
管理料1%なので、客付け力や管理業 務に関しては正直なところそれなりの期待しかしておりませんでした。しかし良い意味で期待は裏切られ、実際に管理業務が開始されると、募集を積極的に掛けていただいたお陰もあり、早期に満室にすることができました。(後略)
引用元:株式会社明日ホーム
(https://www.ashitahome.com/voice_detail01/)
知人からの紹介で明日ホームさんを紹介いただいたのですが物件の募集を依頼してからお客さんを見つけて頂くまでがとても早かったのでとても助かりました。(後略)
引用元:株式会社明日ホーム
(https://www.ashitahome.com/voice_detail02/)
所在地 | 東京都杉並区和田3-56-12 荒川ビル4・5F |
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電話番号 | 03-6454-6116 |
創業年 | 2010年10月 |
家賃保証の有無 | 有 | プランの豊富さ | 計2プラン(集金管理システム、サブリースシステム) |
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管理費 | 集金管理システムで 月額3,150円(税不明)~ |
入居率 | 98.95%(2023年6月時点) |
引用元:大介
http://www.daisuke.co.jp/kanri/
所在地 | 東京都港区新橋2-12-1 ランディック第3新橋ビル6階 |
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電話番号 | 03-6268-8803 |
創業年 | 1996年6月 |
「入居率」「管理料」といった数字を明確に打ち出している会社で、管理費の安い順に早見表として掲載しています。(2023年6月時点の調査)
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アーバンフォース(FGH) | 月額330円~ | 95.9% (2023年6月時点) |
シイ・アイ・シー | 月額3,667円 | 99.53% (2023年6月末時点) |
明光トレーディング | 月額4,400円~ | 98% (2023年6月調査時点) |
明日ホーム | 1%~ | 平均98%以上 (2019年1月~12月) |
大介 | 月額3,150円(税不明)~ | 98.95% (2023年6月時点) |
ここでは、委託された物件を管理する賃貸管理会社をいくつかご紹介します。それぞれの特徴についてまとめていますので、管理会社選びの参考にしてください。
不動産の管理を任せることができ、税理士による税務サポート、売却サポートなどのオプションが豊富で、管理手数料は業界でも低価格を実現。また、不動産の売却に特化しているという特徴もあり、オーナーにとって利益が見込める提案を積極的に行ってくれます。家賃相場や入居者属性調査を行い、手持ちの物件を最大限に活かします。
東西線と湾岸エリアを中心に賃貸管理業務を行っている地域密着型の賃貸管理会社です。地域に根差しているため迅速な対応が期待でき、家賃相場などの動向にも敏感でしょう。また、10年以上のベテランスタッフが揃っているため、豊富な管理ノウハウを持っているという特徴も。オーナーのニーズに合わせた業務を行ってくれます。
アンビションで特徴的なシステムは、「かりあげ王」というサブリースです。かりあげ王では万が一空室や滞納があったとしても、最大90%までの賃料が保証されています。(※サブリースや保証には条件が設けられている場合があります。詳細はアンビションに直接お問い合わせください。)また、集金代行や入居者募集、契約更新手続きなども行っているため、面倒な業務に煩わされることはないでしょう。
こちらは入居者募集に秀でた会社で、入居者向けの情報をふんだんに提供することで空室のリスクを軽減しています。また、現代的な取り組みにも積極的で、ustreamを使用した物件内覧やスカイプでの物件紹介も行っています。海外などの遠方から物件を探している方や、若い世代に対してのアピール力も高いといえるでしょう。
40年という歴史を持つ賃貸仲介会社で、賃貸管理に関するノウハウは非常に豊富でしょう。集金や滞納、物件のメンテナンスなどを一括して任せることができ、滞納保証は12か月間ついているので安心です。(※保証には条件が設けられている場合があります。詳細はエイブルに直接お問い合わせください。)全国に店舗が存在しているため集客力が高く、遠方の入居希望者に対しても営業することができるという強みがあります。
高級不動産を中心に取り扱っており、富裕層や海外のクライアントを多く持っていることが特徴です。海外企業の東京進出にあたっての不動産提案もできるため、ビルを所持しているオーナーには適しているでしょう。また、40年の長い歴史から得られたデータをもとに、収益を上げるための不動産運営プランを提案してもらうことができます。
不動産コンサルタント会社であるCFネッツは、全米不動産管理協会認定のCPMという不動産経営管理士プログラムを導入しており、不動産の管理を一挙に担っています。賃貸管理システムは4種類から選ぶことができ、それぞれのシステムでどこまでの管理になるかが決定するため、オーナーのニーズに沿った管理を行ってくれます。
賃貸管理サービスは「安心くん」「確実くん」「お手伝いくん」の3種類から選択可能。安心くんでは最大24か月の滞納保証や、原状回復費用の保証がつき、サブリースの確実くんでは空室の場合の賃料保証が85%までつきます。(※保証には条件が設けられている場合があります。詳細はジー・ピー・アセットに直接お問い合わせください。)お手伝いくんは集金や滞納時の督促がついておらず、シンプルな管理を求めているオーナーにも適しています。
不動産の運営・管理事業、開発・分譲事業、海外事業など幅広く手掛けるシマダハウスでは、スタッフの9割が宅地建物取引主任者資格を保有。管理している物件の入居率は平均98.7%(令和2年度実績)と高い確率を誇っています。入居率が高い理由は、入居率と賃料を上げるために、リフォームやリノベーションの提案を積極的に行っているためです。
ジョイント・プロパティは法人や大学生協などの豊富なネットワークを駆使して、スムーズな入居者募集を行い、入居者の満足度を高めることで空室対策を行います。そして不動産の運営面においても、集金から滞納督促、契約更新、トラブルやクレームの処理、退去時の処理など、入居中の業務を任せることができるため面倒がありません。
頻繁にテレビCMも行っているため、全国的に知名度のある企業です。その知名度の高さを活かして、遠方からの入居希望者を集客する能力が高い会社です。そして管理面においては、契約や更新、退去手続き、集金までを一括で行います。また、不動産の専門スタッフが在籍しており、不動産をフルに活用させるための提案が受けられます。
首都圏に82もの店舗数を持つタウンハウジングは、そのネットワークの広さで集客を行い、そこで得られた情報をオーナーにフィードバックします。そのため、これまでよりもさらに収益を上げられる可能性もあります。また、店舗以外にもスーモやホームズ、アットホームなどの媒介で不動産を紹介し、可能な限り空室のリスクを軽減します。
サブリースや運営代行、不動産収益を上げるためのマスターリース・プロパティマネジメントなどのプランが揃っています。特にマスターリース・プロパティマネジメントでは、東急住宅リースと借主が契約を行い、オーナーには月次報告書の送付と運営計画が提案されるため、ワンランク上の賃貸収益が望めるよう努めててくれます。(※サブリースには条件が設けられている場合があります。詳細は東急住宅リースに直接お問い合わせください。)
プランの豊富さが特徴的で、「サポート内容重視」「管理コスト重視」「空室保証重視」の3つのプランがあります。さらにその中でも管理内容によっていくつかのプランに分かれます。空室保証重視はサブリースとなっています。コスト面とサポートの内容を天秤にかけ、豊富な選択肢の中から選ぶことができるというのが一番のメリットでしょう。(※サブリースには条件が設けられている場合があります。詳細は東急リバブルに直接お問い合わせください。)
賃貸仲介会社とネットワークがあり、退去から次の入居者決定までが迅速なことが特徴です。早期に空室の解消を実現するため、さまざまな取り組みを行っています。また、クレームや家賃滞納、入居者募集などの管理業務は専門チームによる分業制をとっているため、素早い対応が可能です。
賃貸か売却かで迷っているオーナーに向けて、売却をした際の収益をシミュレーションできるサービスが存在しています。また、賃貸が希望の場合でも、600店舗を越えるネットワークで遠方からも集客を図り、入居者の募集に非常に力を入れています。不動産の査定も無料で行っており、適正賃料を提案することで空室を減らします。
各種保険やリフォーム、プロパンガス活用の提案によって、さらに高い収益を目指していることが特徴です。また、税理士との提携もあり、社内には一級建築士も在籍しているので、専門家による手厚いサポートを受けられるというメリットもあります。管理面でも、物件巡回や清掃、ゴミに関することまできめ細やかなサービスがあります。
こちらは賃料に関するサポートが充実していて、サブリースによる保証は最大35年です。(※サブリースや保証には条件が設けられている場合があります。詳細は明光トレーディングに直接お問い合わせください。)さらに、築年数による賃料の下限を確定し、その賃料を下回った場合はその差額を補填してくれるサービスがあります。明光トレーディングから購入した物件では、さらに手厚いサポートがつき、サブリースを使わず空室リスクを抑えるサービスが受けられます。(※サブリース・保証・空室リスクサポートサービスには条件が設けられている場合があります。詳細は明光トレーディングに直接お問い合わせください。)
都内での店舗は3店舗のみですが、新宿、銀座、青山と東京23区内の中心部をカバーできる場所に位置しています。また、店舗だけではなくインターネットでの集客を得意としており、ネット情報への関心が高い富裕層をメインターゲットとした告知を行っています。売却査定も行っており、賃貸と売却で迷っている方にも適した管理会社です。
ランドネットの特筆すべき点として、家賃滞納率を抑えている実績があります。その秘密は、滞納家賃回収専門の部署があり、滞納に対して迅速に対応することができるというもの。また、入居者用の窓口だけではなくオーナー用の相談窓口もあり、不動産や税金などのさまざまな問題を相談することが可能です。
サポートシステムは「ノーマル」「スタンダード」「プレミアム」の3種類から選ぶことができます。ノーマルプランであれば月額管理料500円というリーズナブルさで、入居者募集から入居手続き、契約更新、退去後の工事まで全てを任せられます。また、保証会社との連携により会社客付の場合の家賃滞納に限り、滞納回収率100%を約束しています。
万が一家賃滞納があった場合には、100%を保証してくれるので安心して管理を任せられます。さらに、サブリースシステムにも対応しているので、空室の不安も解消できるでしょう。(※サブリースや保証には条件が設けられている場合があります。詳細はリーヴライフ21に直接お問い合わせください。)保証料も業界内ではかなり低く、コスト面と保証のバランスが優れている管理会社です。もちろん入居者募集や契約、クレーム処理まで一括で管理します。
月間合計60万PVという閲覧数(2023年9月調査時点)を誇る5つの自社サイトを運営しています。さらに不動産ポータルサイトにも物件情報を掲載しているため、インターネットを通じた幅広い集客が可能です。また、代理で確定申告を行うサービスも用意しているため、オーナーが海外に赴任しているなどの場合でも問題なく賃貸経営を続けることができます。
関東エリア中心に店舗展開しているロイヤルハウジングでは、不動産賃貸経営の総合窓口です。空室に関する相談から売却の相談、賃料無料査定など幅広いサービスで、さまざまな提案をしてもらえることでしょう。入居者募集には店舗はもちろんのこと、不動産ポータルサイトから雑誌、レインズへの登録によって強力に集客を行います。
主に大東建託が施工した物件の賃貸管理を行なう会社です。オーナーの賃貸経営をサポートするために、オーナー・大東建託・大東建託パートナーズで結成された全国のネットワーク組織「大東オーナー会」があり、資産保全・資産運用に関するサービスも提供しています。オーナーは満足のいく賃貸経営を、入居者は快適な暮らしをサポートするサービスが充実しているのが特徴です。
ミニテックは業界大手のミニミニグループ中枢部として賃貸管理を行う会社です。家具・家電・生活用品付きのオリジナル商品「スーパー君」があり、周辺物件との差別化を図ることでオーナーの収益の確保をサポートしています。サブリースや分譲賃貸管理プラン、テナント・オフィス管理プランなど、プランが従実しているのも特徴です。
ハウスメイトグループの母体であり賃貸管理会社であるハウスメイトパートナーズは、グループ4社と一体となって賃貸経営マネジメント・仲介・保守リフォーム・賃貸管理を行なっています。独立系管理会社としては日本でも多数の管理物件数を誇っており、実績と信頼度に定評があります。直営・FCといった仲介ネットワークを数多く保有しており、さまざまなメディアを駆使して情報発信を行っています。
ビレッジハウス・マネジメントはソフトバンクグループの傘下にある会社で、マンションの買取を行い、低家賃・敷金、礼金、更新料、手数料無料のビレッジハウス・マンションシリーズを全国に展開しています。全国47都道府県に1,000以上の物件(2023年9月調査時点)があり、低予算でも引っ越しが実現できるとして注目を集めている会社です。
土地活用のパイオニア的存在として知名度のある東建コーポレーションでは、「ホームメイト」が賃貸管理・仲介部門を行なっています。管理戸数24万戸以上(2023年9月調査時点)の管理実績があり、全国に500店舗以上あるホームメイト店のネットワークを使って入居希望者へ訴求を行ってくれる信頼度の会社です。土地活用・入居仲介・建物管理を自社で行っているため、オーナーの不安・疑問にも迅速に対応してくれます。
2020年11月末の時点でワンルームアパートの管理実績が574,219戸を誇るレオパレス21は、オーナーに求められる煩わしい管理業務を幅広く請け負い、入居者が快適に住むことができるようにサービスを提供しています。不動産運用コーディネートサービスがあり、オーナーが必要とする業者を紹介してくれるのも特徴です。また税務対策などもサポートしてくれます。
大和ハウスグループの賃貸管理会社が大和リビングです。安定した賃貸経営を行うためのサポートが充実しており、賃貸経営初心者でも安心して任せることができます。人気のあるリノベーションのプランも提案してくれ、長期的な経営をサポートしています。オーナー専用のD-room 倶楽部があり、Web上で物件情報の確認や担当者とやりとりがスムーズにできます。
スターツグループの賃貸管理会社がスターツアメニティーです。独自のオプションサービスを豊富に用意しており、近年多いマンションを標的にした犯罪から物件を守る防犯カメラサービスは初期費用なしで導入できます。グループ会社には仲介業者のピタットハウスがあり、入居希望者への訴求もしっかり行ってくれるのが特徴です。
渋谷駅や東京駅、池袋駅の駅前に拠点を構えています。アブレイズパートナーズの大きな特徴は、基本的な管理業務の管理手数料を無料としていることです。さらに、入居者専用の24時間365日対応コールセンターを用意し迅速な対応で高い入居率を誇ります。
何かの商品やサービスを選ぶ際、その製造元やサービス元の会社が有名だと、それだけで安心しますし、無名の会社よりも知名度の高い会社を選んでしまう傾向にあります。
大事な財産である賃貸物件の管理を任せるのも、有名な大手の会社だからという理由で選んでもまちがいではありません。ただ、賃貸経営で失敗しないためには、管理会社のサービス内容や管理の種類、サポートの手厚さなど、メリット・デメリットを見極めて決めることをおすすめします。
たとえば、大手の管理会社の場合、知名度が高いと入居者から選ばれやすく、宣伝・広告能力が高いので入居者が決まりやすいというメリットがあります。また、専用のコールセンターなども完備されていると、トラブルがあった時にも迅速に対応してもらえる安心感があります。
その代わり、自分の物件を担当している人が誰かわかりにくい、相談したいことがあっても事務的な対応で済ませられてしまうといった、人とのつながりができにくいというデメリットもあります。それに対して、小さな地域密着型の管理会社だと、担当者が誰かはっきりしていて小さなことにも相談に乗ってもらえる、大手にはないその地域に根差した独自のネットワークがあるといった強みもあります。
賃貸管理会社をどこに依頼すればいいか迷った時は、管理会社を一括比較できるサイトを利用することもできます。
これは、引っ越し業者や車の買い取り業者などを選ぶ際によくある、ネット上で情報を入力してクリックするだけで、無料で業者の一括比較ができるというサービスです。大変便利そうなシステムですが、実はメリットだけではなくデメリットも存在していますので、利用する前にもう一度検討してみてください。
賃貸管理会社選びで失敗しないために知っておくべき基礎知識をご紹介します。ここでは、賃貸管理会社のタイプや、賃貸管理会社との付き合い方の種類について詳しく見てみましょう。
実際に会社を選ぶ時には、客付け能力が高いかどうか、物件のある地域の動向に強いかどうかをチェックして候補を絞っていきましょう。
集金管理とは、管理会社がオーナーに代わって入居者から家賃を集金して、回収するシステムのことです。
家賃の回収と言えば、昔はオーナー(大家さん)が直接取り立てに行くことも多かったですが、お金が絡むと人間関係も気まずくなりますし、情に流されてしっかり回収できないこともあります。
最近では、家賃は銀行振り込みや口座引き落としが主流ですが、期限を過ぎても振り込まれない場合は、やはり督促して家賃を回収する必要があります。
こういった取り立てや督促の作業を管理会社が行ってくれるので、オーナーは手を煩わせず、しっかり家賃を受け取ることができます。
集金管理にかかる手数料は、家賃の3~3.5%が相場で、管理会社は回収した家賃から手数料を引いた分をオーナーへ渡すシステムになります。そのため、管理会社が利益を得るためにも、しっかり集金を行ってくれる安心感があります。
しかし、いくら管理会社が入居者や連帯保証人に督促しても、相手に支払い能力がなければ家賃が支払われない可能性はあります。それに対する保証はないのが、集金管理のデメリットです。
滞納保証は、最近賃貸物件で増えてきている「保証人不要」というシステムです。
従来の賃貸契約では、物件を借りる際に入居者が連帯保証人を立てて、万が一入居者が家賃を支払えない場合、その保証人に督促がいくものでした。
しかし、最近では非正規雇用や少子高齢化などの社会情勢も相まって、しっかりした保証人を立てられない人も少なくありません。そこで増えているのが、保証人の代わりに保証会社を利用するというものです。
この保証会社はいわゆる「保証人代行」であり、入居者は物件を賃貸する時に、保証会社とも契約を結んで、家賃の30%~70%程度の保証料を支払うことになります。
そして入居者が万が一家賃を支払えなくなって滞納してしまう場合には、保証会社が家賃を立て替えて、オーナーに支払うという仕組みになっています。
これによって、オーナーは入居者の支払い能力に関わらず、賃貸契約が続く限りは、一定の家賃収入を得ることができます。
また、家賃滞納にまつわる督促行為を、保証会社指定の弁護士に無料で依頼、訴訟手続きや退去に関わる法的な手続きもサポートしてもらえるなど、オーナーにとってはメリットの高いシステムです。
入居者にとっては、家賃や管理費以外に保証料が発生することになりますが、保証人を依頼する煩わしさがなく、入居もしやすいため、利用する人が増えてきています。
家賃保証は、滞納保証と混同されやすいですが、システム上で大きな違いがあります。 家賃保証は「一括借り上げ」や「サブリース」とも呼ばれているもので、管理会社や保証会社が賃貸物件をまるごと借り上げる契約で、回収できる家賃の7割~9割程度の金額を、オーナーに支払うというものです。
この場合、空室や滞納などにかかわらず、毎月決まった金額が支払われるので、オーナーは安定した収入を得ることができます。
ただ、本来回収できる予定の家賃より金額は少なくなりますので、リスクを取るか安定を取るかで、選ぶことになります。
この管理方法なら、家賃の支払い状況や空室以外にも、入居者からのクレームやトラブル などの管理を丸ごとお任せできるので、忙しくて対応できないオーナーに向いていると言えます。
家賃保証は「空室保証」とも呼ばれているので、入居者が集まらずに家賃が入ってこないという心配もありません。
メリットばかりのように感じますが、実は家賃保証にはデメリットや、落とし穴もあります。一括借り上げは、基本的に2年単位で契約更新しますが、そのたびに「免責期間」を設けられ、空室のある分の収入が入ってこない、家賃設定を不当に下げられる、中途解約しようとすると違約金が発生するなど、オーナーにとって不利な条件も多いです。
悪徳管理会社はこのシステムを使って利益を得て、オーナーが損するように仕向けるトラブルも、実際に発生しています。そのため、契約時には信頼できる管理会社かどうかを、見極めるようにしてください。
賃貸管理会社を比較する参考になりそうな情報として、全国賃貸住宅新聞社調べというものがあります。
このランキングは、それぞれの賃貸管理会社が分譲した賃貸物件数と、他社から管理を乗り換えた戸数の合計数から出しています。
順位 | 会社名 | 管理戸数 |
---|---|---|
1 | 大東建託グループ | 126万1,104戸 |
2 | 積水ハウスグループ | 70万8,464戸 |
3 | 大和リビング | 65万9,148戸 |
4 | レオパレス21 | 55万4,373戸 |
5 | 東建コーポレーション | 28万7,060戸 |
6 | ハウスメイトグループ | 24万9,964戸 |
7 | 東急住宅リース | 13万8,106戸 |
8 | スターツアメニティー | 12万4,449戸 |
9 | 旭化成不動産レジデンス | 12万1,465戸 |
10 | リロパートナーズ | 11万8,468戸 |
※参考:「2024 年 管理戸数ランキング 1085 社」
https://www.kentaku.co.jp/corporate/pr/info/2024/aqehc400000kno1f-att/information_kanrikosu_ranking_20240820.pdf
2024年版の管理戸数ランキングを10位まで紹介しました。賃貸管理会社を管理戸数だけで選択してもよいのでしょうか?
管理戸数の多い賃貸管理会社が、空室や滞納に迅速に対応してくれ、売却を上手にサポートしてくれるとは限りません。
売却という点から考えると、むしろ管理戸数が少ない賃貸管理会社の方が売却をスムーズに行っているという可能性も考えられます。
賃貸会社を選ぶ際に最も大切なことは、オーナーのニーズをどれだけ満たしてくれるかという点です。管理戸数だけではなく、こういった点にも目を向けていく必要があるでしょう。
賃貸管理会社にもさまざまな種類があり、それぞれで得意な分野も変わってきます。
ハウスメーカーが親会社で、主にハウスメーカーが建築した物件を管理しています。建築から管理まで一貫して任せられるというメリットがありますが、建築後のフォローが弱いという点も。ハウスメーカー系が得意としていることは、建物や設備の管理です。
不動産会社などのデベロッパーの子会社や関連会社で、親会社が販売している賃貸物件の管理をそのまま担当しています。大きな企業が多く、建物や設備の管理が得意で、賃貸に関する知識を豊富に持っているというメリットがありますが、料金が割高になるという傾向があります。
賃貸仲介業をメインに行っていますが、賃貸管理も兼業しています。入居者の募集や入居者の管理を得意としていますが、管理だけを行っている会社と比較すると建物や設備の管理には弱い側面を持っています。
賃貸事業を効率良く行うための手厚いサポートをしてもらうことができます。物件の管理を全面的に行います。管理を全て任せるというよりも、オーナーのサポートをするという存在です。
不動産によって収益を得たいという場合、賃貸業務をメインに行っている仲介会社系やコンサル系を選ぶのがおすすめです。
また、これらの中に当てはまらないタイプとして、上記で紹介した「アーバンフォース」のようなところもあります。こちらの特徴は、不動産の売却に強いというところです。賃貸による収益だけではなく今後の出口戦略も見据えて不動産運用を積極的に行っていきたい場合には、アーバンフォースなどが良いでしょう。
【免責事項】
「さらば空室!来たれ満室!新しい賃貸管理ガイド 」は2016年9月に、編集チームが調査した内容を基に構成しています。画像や口コミはその当時の引用元を記載しているため、現時点では見られない状態である可能性がございます。また、紹介している物件も現時点では扱っていない可能性があります。最新の賃貸管理についての情報を知りたい方は、各管理会社の公式サイトをご確認くださいますよう宜しくお願いいたします。